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秦きょうこ
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語り部。作家。
「むすびの文庫」と「ふゆる座」を主催しています。

いろいろのお問い合わせは、こちらまで。
上映会のご希望なども、お気軽にどうぞ。

musubino.huyuru@gmail.com
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「無機世界のうつくしさよ。

永劫沈黙のいさぎよさよ。

元素の燃える大火団と、

燃えつくした死火山塊と、

黒闇のがらんどうと、

ただ力学的に動くのみなる宇宙の美よ。」

*

「あなたの前にあらゆる濃淡の水墨を流して、

途方もなく長大な絵巻物をあらわしたい。

*

「今朝ね、じぶんの正体を夢に知ったのよ。

わたしは一個のつむじ風だった。」

*

「鎮めたい。弔いたい。

生涯をかけて。」

*

「空、あおい。

青い、青い。

青青、しずか。

青、水明なる空。」

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うまれるまえからずっとみていたけしきを、

いまも おなかにだいて いきている。


*********************************


わたくし事ですが、

9月のおわりに、祖母がたおれて、

生活が一変してしまっていました。

いそがしくなった、というのではなくて、

生きる、生きているということの感覚がこわれて、

混沌のなかにおちてしまい、

知人や友人、わたしの外の世界に、

ことばの橋をかけることができなくなっていました。


ようやくひと月。

すこしずつ、みなへ、

話しかけるためのことばを、

とりもどしてゆこう。

と、おもっています。


このひと月の間に、

わたしに話しかけてくださった方々、

とてもすてきなお誘いをくださった方々、

お返事のこえ、出なくてごめんなさい。

お話したいことが山づみにあるのに、

すべてのどもとでつまって、

一つも声にならなかった。


ことばは生まれて、

のどもとまで上がって、

でも、そこまでゆくと、おなかの方へ落ちてゆく。

闇にかえってゆく。

いまも、そんなことをくりかえしていて。

いつになったら、またみなとお話できるかなと、

すこし心配もあるのですが。


それでも、もうちょっと、という予感があるので、

なんだか半端な心内でもうしわけないと思いつつ、

あんまり長くご心配をおかけするよりはと筆をとりました。


いろいろの事、すこしずつ再始動させてまいります。

年末年始にかけて予定しているいくつかの企画についても、

またこちらにご案内させていただこうと思います。


「ふゆる座」の活動。

どうぞみなさま、お見守りください。

何とぞよろしくお願いいたします。


*********************************


うまれるまえからずっとみていたけしきを、

いまも おなかにだいて いきている。


そのけしきは だれもおなじで、

そこにゆけば みなに あえる。


はなれてくらす ひとにも。

やまいのとこにある ひとにも。

ひどいわかれ、かなしいわかれをした ひとにも。

もうこのよにはいない いとしい ひとにも。


もうにどと めに うつることが ないとしても。

かつていちども めに うつったことが ないとしても。

そこにゆけば みなに あえる。


うまれるまえからずっとみていたけしきを

きょうも おなかにだいて いきている。


あすのあさ めがさめても

そのけしきが やっぱりおなかに。

そうやって いきていこう。


みなと ともに。

みなと とわに。







てのひらがいのちを掬おうとしている。


ほらこんなに白くやはらかく玉椿のやうにそつとひらいて。


そのひと雫もこぼさないやうにゆつくりと運んで。


尊く尊く幾重にもつつみこんで。


―――


手のひらはいのちを掬う。


「凪よ、おいで。」



「森羅万象にひらかれたあなたのからだは、

これから長い月日をかけて、

際限もなく浄められてゆくのです。」


あなたが生きることのうへに、

美しいもの千万。

すきとほるもの千万。

閃きひかるもの千万。

繋ぎあふもの千万。


死を纏ひ、

灰を纏ひ、

月をまとふ。


かがやかしい陰を、

まあたらしい死を、

底に湛ふ。


あなたにあふるるのは、その力でしやう。

だいじゃうぶです。

生きるよ。


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