# カレンダー
04 | 2024/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
# カテゴリー
# フリーエリア
# 最新CM
[05/02 tekuteku2011(yamada)]
[08/26 安西博之]
[06/12 ユリ]
[03/05 秦きょうこ]
[03/01 工房 日々く]
# 最新TB
# プロフィール
HN:
秦きょうこ
性別:
非公開
自己紹介:
語り部。作家。
「むすびの文庫」と「ふゆる座」を主催しています。
いろいろのお問い合わせは、こちらまで。
上映会のご希望なども、お気軽にどうぞ。
musubino.huyuru@gmail.com
「むすびの文庫」と「ふゆる座」を主催しています。
いろいろのお問い合わせは、こちらまで。
上映会のご希望なども、お気軽にどうぞ。
musubino.huyuru@gmail.com
# ブログ内検索
# 最古記事
(07/25)
(07/29)
(08/04)
(08/12)
(08/16)
# P R
# カウンター
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
○ことばを聞きたい。ことばが聞きたい。
そう、切に求め、切に希っている。
人の群れにいると一層ことばが遠くなって、
のどとむねが不安で熱くなってしまうから、
こわくて近づけない。
分からない言葉がにぎやかな音を立てて流れ込んでくる。
するとわたしは忽ちに押し流されてしまって、
じぶんがどこに居るのかさえ分からなくなってしまう。
身体の輪郭はそこにあるのに、
皮一枚の内がわは恐ろしい濁流で、
わたしの意識はすれすれなのだ。
それをじっと、
泪目で、
こらえている。
ことばが吹いて、
世界の名をわたしに告げる瞬間こそ掬いの時。
わたしはようやく世界とむすばれ、
そこに止まることができる。
その止まった点が「私」であり、
わたしはようやくほぅと落ち着いて、
うれし泪とともに「私」を自覚する。
だから私はいつもことばを。
切に求め、切に希っている。
○声音はきこえるのに、意味をむすばない。
それは耳元で大きく響いて、
鼓膜を痛いくらいに叩いてくるのに。
意味がとれない。伝わらない。分からない。
知っている言葉なのに。
まちがいなくそれは、私の母語なのに。
意味がとれない。伝わらない。分からない。
知っているのに、分からない。
文字には起こせる。
一つ一つの辞書的な解説ならできる。
それなのに、分からない。
一体どういうことなのか。
私とは無関係に、
しかし圧倒的な量として流れてくる言葉。
意味をとりたい。伝ってほしい。分かりたい。
そう、切に求め、切に希っている。
人の群れにいると一層ことばが遠くなって、
のどとむねが不安で熱くなってしまうから、
こわくて近づけない。
分からない言葉がにぎやかな音を立てて流れ込んでくる。
するとわたしは忽ちに押し流されてしまって、
じぶんがどこに居るのかさえ分からなくなってしまう。
身体の輪郭はそこにあるのに、
皮一枚の内がわは恐ろしい濁流で、
わたしの意識はすれすれなのだ。
それをじっと、
泪目で、
こらえている。
ことばが吹いて、
世界の名をわたしに告げる瞬間こそ掬いの時。
わたしはようやく世界とむすばれ、
そこに止まることができる。
その止まった点が「私」であり、
わたしはようやくほぅと落ち着いて、
うれし泪とともに「私」を自覚する。
だから私はいつもことばを。
切に求め、切に希っている。
○声音はきこえるのに、意味をむすばない。
それは耳元で大きく響いて、
鼓膜を痛いくらいに叩いてくるのに。
意味がとれない。伝わらない。分からない。
知っている言葉なのに。
まちがいなくそれは、私の母語なのに。
意味がとれない。伝わらない。分からない。
知っているのに、分からない。
文字には起こせる。
一つ一つの辞書的な解説ならできる。
それなのに、分からない。
一体どういうことなのか。
私とは無関係に、
しかし圧倒的な量として流れてくる言葉。
意味をとりたい。伝ってほしい。分かりたい。
PR
この記事にコメントする